
語源の由来は
唐の詩人賈島(かとう)が、「僧は推す月下の門」という自作の詩句について、「推す」を「敲(たた)く」とすべきかどうか思い迷ったすえ、唐の文学者韓愈(かんゆ)に聞いて、「敲」の字に改めた
という故事から来たようです。
閑話休題(それはさておき)、金曜日に6月に出版される私の手記の推敲が終わり、出版元の致知出版社に提出しました。
先週は多くの時間を推敲にかけましたが、その理由は次のようなことによるものです。
2008年8月から1010年12月までの私の『癌との闘い』を中心とした半生をまとめた手記の草稿は、昨年の一月の段階で書き上げ、出版に向けた準備がなされていました。
しかし、出版を進めていた出版社の印刷設備が東日本大震災で被災して出版自体の話が中に浮いてしまったのです。
その時点では私の手記を出版して大病もしくはほかの理由で希望を失っている人たちの少しでも役に立ちたいと思い、出版されることが全てという風に考えていましたのでとても参りました。
しかし、私の闘病記は他の出版社も興味を示してくれていましたので、私の闘病の模様を月刊誌で紹介したいという申し入れが月刊誌『いきいき』からあり、9月に私が『ステージ4の癌を克服した男』として4ページに亘り掲載されました。
『いきいき』は50代以上の人が読む一番講読者数の多い月刊誌だけあってその反響は大きく、それまで多くて10通程度しかきていなかった相談メールが一挙に100通を超すほどになりました。また、内容もそれまでを遥かに上回る深刻なものも増えました。
そして、今年の一月には今回私の本が出版される『致知出版社』の二月号に聖路加国際病院理事長の日野原重明先生と私の対談記事が掲載されました。
その他幾つかの雑誌に紹介されたことと、私自身がブログをフェイスブック他ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)に連動させたことにより、短期間に北は北海道から南は沖縄までの幅広い支持者のネットワークが構築でき講演依頼もそれまでよりも比較にならないほど増えたため、本を出版することの重要性を以前ほど意識することなく本年を迎えました。
しかし、講演先で必ず質疑応答のときに聞かれる質問の一つは、著書はどこで手に入るということでした。そういう中、私のブログを纏めて出版したらどうかというようなアドバイスも頂きました。
そこで今年になって原点に立ち返り出版のことを再度真剣に考えましたが、昨年とは違い複数の出版社が既に私のことを月刊誌などで取り上げてくれていたため、日野原先生との対談を実現してくれた致知出版社から出版する運びとなりました。
しかし、そこに一つの問題がありました。
それは、昨年の一月の段階で草稿を書き上げた時は癌を克服した男だったのですが、ブログでも度々取り上げている通り昨年九月に左鎖骨上リンパ節に癌の転移が見つかり、再び癌の三大治療を受ける羽目になったからです。
詰まり、昨年の一月に書き上げた最終部分が異なる結末となったからです(笑)
そこで、全体を見直して時系列的に既に異なっている部分の加筆訂正並びに新たなるエピローグを数十ページ書き加える作業を行いました。
所詮浅学非才の身ですからどこまで自分の意としていることを正確に書けたかは分かりませんが、世の中で大病を患ったり他の理由で希望を失っている方々やご家族の少しでもお役に立てればと思い一生懸命書き上げました。
昨日は原稿も書き上げ出版社に提出した後、母校慶応の後輩達25名と日吉キャンパスの側の居酒屋で和気あいあいと過ごしました。
素晴らしい仲間達と過ごせた至福のひと時でした。
1980年12月8日ニューヨークで凶弾に倒れたジョン・レノンは私の最も好きなアーチストの一人でした。
ジョンの書いた数々の詩は私の青春を彩る思い出の詩です。
その中の名曲のひとつ
イマジン
大好きなな歌詞とメロディーです。
『君は僕の事を夢を見ている男と言うかもしれないね
でも僕一人だけじゃないよ
いつの日か君も一緒になってくれれば
世界は一つになるんだよ。』
私も亡き母が敬虔なカトリック信者でしたもので幼児洗礼を受け、物心がつかない頃から教会に連れて行かれていました。
当時のミサは荘厳かつ全てラテン語でなされていたので幼かった私には日曜日の朝は苦痛の時間でした。
14歳の時に帰国して高校受験を理由に教会から遠ざかり、その後は復活祭、クリスマスなどの主要ミサに参列する程度のインチキクリスチャンでしたが、闘病生活を経てそれまで頭の中でのみ理解していた聖書の言葉を実感でき、最近は少しはまともなクリスチャンになりました(笑)
因みに洗礼名はミカエルです。
著書は6月初旬出版予定で、推薦文は日野原先生が書いて下さいます。
7月には出版社の企画で日野原先生とのパネルディスカッションも予定されています。
多忙な日野原先生のご都合が合うかどうかまだ分かりませんが、またご案内させて頂きます。