勧善懲悪

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テレビの長寿番組

『水戸黄門』

が昨年末に42年間の歴史に幕を下ろしたとを年始の報道番組で知りました。

隠居した実在の水戸藩主であった『天下の副将軍』こと徳川光圀が主人公で、光圀はお供の俳人を連れて諸国漫遊を行い、その地域、地域で悪政を行う大名・大寒などがいればその悪政を正すという極めて単純な

『勧善懲悪』

を描いたストーリーです。

史実としては、光圀自身は世子時代の鎌倉遊歴と藩主時代の江戸と国元の往復や領内巡検をしている程度で漫遊したという史実はないそうです。

しかし、ストーリーはとても分かりやすく、私が14歳の時に11年間の海外生活から帰国して日本の社会の仕組みが良く分からない時に、日本社会、日本人のが心の中で欲していることの一面を理解するのに役立った番組です(笑)

報道番組を見ながらフト思ったことは、この番組を通じて水戸黄門が42年間毎週繰り返し行い続けてきたことは正に

『村社会の悪を正すこと』

だったのです。

しかし、それは目に見えた表面的な悪を正すことで、決して村社会の

『社会改革』

まで踏み込んだ対応を試みたものでありませんでした。


更に思ったことは、もし水戸のご老公が自身が正した『村社会』のその後がどうなっているかと再び同じところを漫遊したらどう思うかということでした。

恐らく多くの地域では、自身が正したと思った社会悪が再び姿、形を変えて繰り返されていることに愕然とするのではないかということでした。

抜本的な改革がなされること無く表面的な繕い、駒、パーツの挿げ替えしかなされない対症療法的なことでは、時を経たら元の木阿弥に戻ってしまいます。


正に現代日本社会と同じだと思いませんか?

失言をした閣僚、不祥事を起こした官僚、会社、団体の患部の首の挿げ替え等々、どれだけ同じことが繰り返されてきたにも関わらず、社会的にはなんら本質的な改善になっておらず、我々は繰り返される大同小異の不祥事報道に触れ辟易とすることを余儀なくされています。

それは全て『目先の対症療法』しか行わず『社会改革』まで踏み込んだものではないことの結果です。

現代日本に『社会改革』をもたらすことの出来る最大の手段は私はソーシャル・ネットワーク(SNS)だと信じています。

SNSの有効的な活用によって日本社会は初めて真の『情報収集、共有、配信』が個人レベルで可能になり、ひいては権力及び体制に対する本当の意味での監視役になれると考えています。

そして、その力がオンブスマン的な役割を果たしていけるようにすべきです。

因みにオンブズマンとは、

『行政機関を外部から監視し、行政機関による国民の権利・利益の侵害に対する調査及び救済の勧告を図る公職』

で、オンブスマン制度の起源は1908年にスウェーデンで制定された統治法典によるとされています。

日本社会におけるオンブスマン制度的な役割を果たすものの誕生が必要不可欠です。

SNSに大いに期待しています。



都倉 亮 について

1953年生まれ。幼少の頃11年ドイツで過ごし、アメリカンスクールに学ぶ。慶大卒後三井物産に13年勤務。その後会社経営を経て現在執筆を中心に活動。日本の素晴らしい面、世界基準に変えねばならない面を長年の海外生活で培った目で発信して行きたいと思います。
カテゴリー: 日記 タグ: パーマリンク

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