お小言から学んだこと

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一月も第二週に入り世の中ではお正月気分も薄れましたが、今年は年始そうそう活動開始したので私にはそもそもお正月気分に浸れたのは一月一日ぐらいぐらいでした。

一日は朝家族でおせち料理を頂いた後、東京府中のカトリック墓地に行くことを恒例行事にしています。

同墓地には亡父、亡母と母方の祖父母が祀られていますが、同墓地は欧米の映画に出てくるようなとても明るい開放的な墓地で、墓石に聖書の中のイエスの言葉が刻まれていたり、マリア像が墓石を見守っているお墓もあったりして、父母、祖父母のお墓にお参りしたあとに墓地を一周するのも恒例にしています。

帰宅してから朝読みきれなかった年賀状をゆっくり読みます。

メールが普及してから年賀状のやり取りが激減したと聞きますが、やはり昔ながらのアナログの世界のやり取りも捨てがたいものです(笑)

しかし、頂く年賀状の三割ぐらいは宛名も年始の挨拶文も全て印刷されたもので、差出人の直筆によるものが何も記載されていません。

そういう年賀状を見ながら毎年思い出すことがあります。

それは私が三井物産の新入社員の時に部長に出した年賀状の返信を受け取った時のことです。

私も社会人になって初めての年賀状で要領も分からなかったので、宛名は自筆で書きましたが、挨拶文は印刷でそちらの方には自筆で何も書きませんでした。

すると正月休み明けに所属していた部の部長から返信が届きました。

そこには次のようなことが書いてありました。

『年賀状を出しておいて文句を言われることは初めてだろうが敢えて文句を言います。

君の年賀状は宛先以外は自筆で何も書かれていない全く血の通っていない単なる印刷物です。

こんな無味乾燥なものは貰っても嬉しくもないし君もお金の無駄だからこういうものを出すなら年賀状など出さないほうが良い。

君の子供っぽい字でも自筆で書かれていれば心は通うもの。

確かに宛名の字を見ると稚拙な字だが、それはそれで一言自筆を加えることで愛着がわく』

と。

『本当にその通りだ!』

正に目からウロコでした。


この部長の有難い

『お小言』

は、私の13年間の三井物産生活の中で学んだことで一番大切なことのひとつでした。

それを契機に年賀状は必ず自筆で一言、二言書く事に加え、ワープロ全盛の世の中になってもお礼状は出来るだけハガキで自筆で書くようにしました。

この一言自筆を加えることによって極めて無機質な印刷物に『生命』が宿る感じを覚えるのは私だけでしょうか?

私は、ソーシャル・ネットワーク・システム(SNS)の世界は人類が初めて手にした

『情報収集、共有、配信手段』

と確信しその将来性に限りない明るい展望を抱いています。

しかし、ともすれば過日ブログで引用した

『二次元の恋人』

の世界のごとく情報空間(Cyberspace)だけの責任を伴わないやり取りだけで終わってしまう危険性をはらんでいると思います。

特にこの創世記段階とでも言うべきSNSの初期段階では情報空間で知り合い『情報収集、共有、配信し合う関係』となった人たち、集団と可能な限り現実の世界で面談することが大切だと思っています。

SNSがどれほど人類が初めて手にした有効な『情報収集、共有、配信』手段であったとしても、それは所詮手段でありそれに『息吹』を与えるのは有史以来変わっていない人間同士の対面だと思います。

世の中がいかにデジタル化しようがアナログの世界が全面否定されることは有り得ないと確信しています。詰まり、世の中がどんなに最新技術で溢れても伝統的な人と人との面談の重要性が否定されることは有り得ないと信じます。

明日からフェースブックを始めSNS世界で知り合い情報収集、共有、配信してきた仲間たちと現実の世界で会い始めます。

今月だけで同様の会合に何件か出席します。

私にとっては『情報空間』と『現実の世界』の融合なのです。

大いに期待して今からワクワクしています(笑)











都倉 亮 について

1953年生まれ。幼少の頃11年ドイツで過ごし、アメリカンスクールに学ぶ。慶大卒後三井物産に13年勤務。その後会社経営を経て現在執筆を中心に活動。日本の素晴らしい面、世界基準に変えねばならない面を長年の海外生活で培った目で発信して行きたいと思います。
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お小言から学んだこと への2件のフィードバック

  1. 喜多村裕子 のコメント:
    始めてメールをさせて頂きます
    月間『致知』日野原先生との対談を読ませて頂きました
    とても感動 共感致しました
    『感動は必ず希望につながる』本当にそう思います
    身体は心と連動していますもの
    実は私の主人も一昨年の六月に食道がんの手術をしました
    不安で不安でたまりませんしたがその中でも不思議と大丈夫 と主人の生命力を信じ
    毎日太陽に向かって祈っていました
    本人の生きようとする前向きな力、家族 の愛、食生活、そして祈り
    これがあれば人知をこえたなにかすごい力を授かるような気がします
    主人は49歳 手術後は一ヶ月会社を休ませていただきましたが
    それ以降は検査以外では会社も休まず元気に行かせて頂いています
    神様から新しい命を授かったと本当に心から感謝をする毎日です

    都倉先生のブログを今日はじめて読ませて頂きましたが
    そうそう、うんうんと納得することばかりで嬉しくて嬉しくてメールさせて頂きました
    どうぞ益々お元気で 益々のご活躍をお祈りしております
    是非、先生の手記を読ませて頂きたいです
    今病んでいる人たち 苦しんでいる人たちにどんなにか希望と勇気と元気を与えてくだることでしょう
    体験されたからこそ出てくる一言一言の重みを感じます
    又、今回私は主人を支える側でもありましたが、支える人たちにも希望と勇気と元気を与えて下さると思います
    私も先生のブログをこれからは読ませていただきます

    人生の出逢いとは本当に不思議なものです
    先生の素敵なお言葉ありがとうございます
    日野原先生も大好きです
    日野原先生の葉っぱのフレディは昨年観に行ってきました
    皇太子殿下もいらっしゃるなかでかろやかなステップを踏んでいらっしゃいました

    どうぞどうぞ益々のご活躍をお祈りしております
    長々とすみません

    喜多村裕子
    • 都倉 亮 のコメント:
      お便り有り難うございました。

      ご主人をささえて共に病と闘う姿、とても神々しいです(^^)

      私のブログでは毎週水曜日は『癌との闘い』という表題で、2008年に患った中咽頭癌が左首リンパ節に転移したレベル4の進行癌との闘病に付いて連載しています。

      少しでも私の体験談がお役にたてれば幸いです。

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