一番期待する人

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私は日本で一番期待する人は誰かという問いに対して、間入れず聖路加国際病院の日野原重明理事長だと答えています。

『えっ、今年100歳になられた日野原先生のことですか?』

と聞かれることもありますが、

『そうです。今年の10月4日に100歳のお誕生日を迎えた日野原先生です』

と答えています。

普通の人の感覚では、100歳の人を日本で一番期待する人という私の発言は理解できないみたいですが、実際に日野原先生に会われたら納得されるのではないでしょうか?

一言でいえば日野原先生は超人です。日野原先生を見ていると、一般社会でスーパーマンと言われているような70台、80台の人達を見ても別に驚かなくなります(笑)

しかも、医療界の事のみならず政治経済のことを含み、日野原先生ほど包括的に日本の将来のことを見据え、とるべき手段を具体的に述べられる人間はいないと思います。

私は、政界、官界、財界、学会他の人達との付き合いも少なからずありますが、一般的に一番机上の空論を厚顔無恥に述べるのが政治家、机上の空論では無くとも一般人に理解しがたい言葉で述べるのが医者を含めた学者だと思います。

無論、政治家、学者、官僚、財界人の人達の考えにも断片的には共感できる面もありますが、私が考えている世界基準での考えという面においては、私には極めて日本のご都合主義的な考え方に終始している人達が圧倒的多数だと思います。

そういう意味においても、私は日野原先生ほどバランスのとれた日本のあるべき将来像を描いている人、またそれに向けて実際に行動を起こしている人は見当たりません。


日野原先生が発足された『新老人の会』は、私も国際部門のお手伝いをさせて頂くことになっていましたが、丁度私が世話人の一人として紹介される日に今回の癌の転移の為に入院を余儀なくされ、まだ正式にはお手伝いを開始していません。

しかし、その発想は実に画期的なもので、まず65歳から74歳前の人はジュニア会員で正会員としては認められません。

正会員の資格は75歳になって初めて得られるのです。

この日野原先生の発想の裏には、一般社会で定年退職になる65歳などという年齢は、まだまだ十分に社会貢献が出来る年齢で、74歳までは自分の出来る仕事を続けなさいと暗に伝えているメッセージがあるのだと思います。

そして、これは働いている個人向けのメッセージのみならず、単に出来上がったルールの中で自動的にまだまだ十分な社会貢献が出来る人達を定年退職させている日本の組織に対する一つの警鐘だと捉えています。

新老人の会のことに関しましては、私の11月16日のブログに詳細を述べていますのでご参照下さい。

日野原先生とは月刊誌『致知』の一月一日発行の二月号に対談させて頂きました記事が掲載されます。

『致知』は書店販売しておらず契約購読の月刊誌ですが、毎号各会を代表する人達の対談記事、インタビュー記事に加え人間学を学ぶ雑誌として30年以上に亘ってぶれない編集姿勢により、現代日本人に一番必要な古典、歴史などが分かりやすく編集されている月刊誌です。

私も兼ねてより愛読している書のひとつで、最初の癌との闘病の時も『致知』に勇気を与えて貰った面が多くあります。


文末に申し込み連絡先を書いておきますので、ご興味のある方は購読されることをお勧めします。特に若い世代の人達には人間学や日本の古典を学ぶ上で一押しの月刊誌です。

日野原先生は10年先のスケジュールが書ける独自の手帳をお持ちです。

そして、いま講演依頼をすると早くて5年先しか実現できないと言うのが裏付けられるように、5年先までのスケジュールはびっしりと書き込まれています。

恥ずかしながら私などはかなり具体的な予定がたっているのはせいぜい3か月先ぐらいまでのスケジュールで、それ以降はポツンポツンと入っている程度です(笑)

そのお忙しい日野原先生が私との対談スケジュールを、本来予定されていた10月18日から31日に変更して下さり、対談が実現した次第です。

10月18日は丁度化学療法と放射線治療の第一クールの最中で、31日は丁度第一クールと第二クールとの間に設けられた治療休止期間だったのです。

斯様にまでして下さって対談を実現させて下さった日野原先生には心から感謝しています。

日野原先生からすれば対談相手は選り取り見取りで、また日野原先生との対談に臨みたい人間は世の中には幾らでもいます。

それなのに、スケジュール変更までして下さり私との対談を実現して下さったことに対して私はとてつもなく大きな責任を感じています。

日野原先生は明確には仰いませんが、恐らく私が纏め上げた手記をご覧になって、現代日本医療の問題点や日本社会に根付いている深い病巣などに言及している私の手記に、ご自身の考えておられることとダブる部分があったのではないでしょうか?

私の手記及びブログの主たるテーマは、日本の子供の世界から大人の世界まで根深くはびこる

『同じ類だけで戯れ、異質なものを受け入れない村社会的な体質の改善』

に対する言及で、その中でも特に私の三回の生死の境を彷徨って体験した日本の医療界の

『白い巨塔の村社会的体質』

の問題点と改善方法に言及することにあります。

日本の政界を始めとする『村社会の体質改善』に関しては既存の体制の自浄能力には任せられないことは日々の様々な出来事で明白です。

しかし、今我々はフェースブックを始めとするSNS(ソーシャル・ネットワーク・システム)というかつて無かった武器をを手に入れています。

SNSは情報が統制され、数十年間の圧政に苦しみ続けた中東諸国などの独裁国家を次々に崩壊に導く力を持つようになりました。

日本は独裁国家では無いですが、国民の大多数はある程度一元管理された情報の中で生きています。

SNSの有効利用は日本人に世界市民の中の一員として必要な、世界の違う角度の情報を直接得ることや意見交換をすることも可能にします。

更に、SNSを通して 『高い志』 を持った人間たちがそれぞれ属している村社会の改善に注力すれば、最終的に日本は『良い村社会』の集合体になると信じます。

東日本大震災は、我々日本人が戦後物質文明に浮かれて忘れかけていたものを思い出させ、日本にはびこる『村社会的体質の改善』を行うきっかけをあたえてくれたのだと捉えたいです。

そうでなければ、尊い命を犠牲にされた人達に合わせる顔が無いと思います。


月刊誌『致知』の申し込みは、下記メールアドレスでカスタマーサービスに『都倉のブログを読んで申し込みたい』と連絡すれば良くしてくれると思います。

cc@chichi.co.jp


都倉 亮 について

1953年生まれ。幼少の頃11年ドイツで過ごし、アメリカンスクールに学ぶ。慶大卒後三井物産に13年勤務。その後会社経営を経て現在執筆を中心に活動。日本の素晴らしい面、世界基準に変えねばならない面を長年の海外生活で培った目で発信して行きたいと思います。
カテゴリー: 教育問題 タグ: パーマリンク

一番期待する人 への2件のフィードバック

  1. 穴澤 百合子 のコメント:
    都倉さんのブログの更新をとても楽しみにしていました。
    日野原先生の健康法・生き方はとても素晴らしいと思っています。
    「到知」是非お読みしたいです。購読申し込んでみます。

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