職業選択の自由

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今年のプロ野球のドラフト会議で、ある有望選手が自分の望んでいなかったチームから一位指名を受けたのを拒否して一年浪人することを決意したというニュースに触れ次の様に考えました。

*先ずは、ドラフト制度そのもの是非を語る人達も多いようですが、もしドラフト制度が無ければ、特定球団に有力選手が集まり、業界自体が成り立たなくなる、企業社会で言えば独占禁止法みたいな制度で、業界の発展のためには、細かい部分は別としても、私はフェアーなルールだと思います。

*くじで人の人生を決めるとことが、憲法で保証されている職業選択の自由に反する憲法違反だと言う人と、憲法違反ではないと諸説紛々としていますがが、業界自体が消滅してしまったら、職業選択の自由も何もなくなってしまうのでは無いでしょうか?

私は、外野席の議論より当の本人のコメントに関心を抱きました。

一年間浪人して来年のドラフト会議に臨むと言うことでした。その間、母校の野球部で練習を続けると言う意思表明も有りました。

本人にとって何が幸いするか分かりませんが、聞くところによると、本人が希望していた球団は、本人のおじさんが監督をしている球団で、小さいときから憧れのおじさんが監督をしている球団で野球をやりたいと言うことでした。

私は、次の様な観点から、本人は一位指名を受けた球団でプレーした方が良かったと思います。

*本人が同球団から来年一位指名を受けても、他球団も同様に一位指名をする可能性もあり、希望球団でプレー出来る保証はない。

*本人の希望球団の名誉村長的な存在のご老体は球界の長老で、同球団の実質的なオーナーであるようですが、同氏になにかがあった場合、同選手の一位指名自体なくなる可能性もあるかも知れず、仮により有望な選手が出現した場合も、来年も引き続き本人が一意指名される保証は無い。

*本人を見ているとやはり25年ほど前にどうしても同球団でのプレーを希望したがりマスコミを騒がせた投手を思い出します。高校卒業の時も他球団の指名を断り大学に進学し、大学卒業時も他球団の指名を拒否し、結局一年後非常にイレギュラーな形で同球団に入団しましたが、大学四年間と一年間の浪人生活で、最低プロでの勝ち星数は50勝ぐらい損をしたことのみならず、その後ずっとダーティーなイメージが付きまといました。

*同球団は、その後もイレギュラーな形で甲子園球児を入団させ、その選手も現役時代の大半はダーティーと言うイメージが付きまといました。

一番の問題は特定球団の人気に頼った野球業界の体質にあり、そこのドンの声がこの上なく大きな影響力を持つと言う、同じプロスポーツでもJリーグなどの様に企業は前面に出ず、あくまでも地域に根付いた球団とした球団運営をしていこうという運営方法とは天と地の差があると思います。

願わくば才能豊かな若い選手におじさんが好きな野球をプロで出来るだけでも幸せと思うべきだと言うアドバイスをしてあげて欲しかったと思います。

そして本人も、野球と言う自分の選択した職業の中で、希望チームとは異なっていても野球自体が出来るという幸せをを通してファンに夢を与えることが本人にとって一番の選択であるということに気付き、来年度のドラフト会議のときは気持ちよく一位使命の球団に入団し、球界に名を残すような選手に育って欲しいと思います。

そして、その選択は村社会の論理、常識で決めることなく、純粋に本人の野球に対する情熱の中で判断して欲しいものです。

都倉 亮 について

1953年生まれ。幼少の頃11年ドイツで過ごし、アメリカンスクールに学ぶ。慶大卒後三井物産に13年勤務。その後会社経営を経て現在執筆を中心に活動。日本の素晴らしい面、世界基準に変えねばならない面を長年の海外生活で培った目で発信して行きたいと思います。
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職業選択の自由 への3件のフィードバック

  1. 山本周平 のコメント:
    この選手がどういう本意でプロの選手になりたがっているのかはわかりません。
    ただ、プロの選手になり、死に物狂いでのし上がってやるという意思があるんであれば、このような結果にはならなかったのかなと思います。

    個人スポーツでしたらこのようなことは起きなかったと思います。日本の団体スポーツの現状ではないんでしょうか?
    • 都倉 亮 のコメント:
      フェースブックの一般ウォールでも活発な議論が展開されていますので、そちらに直接意見を入れてもらった方がいろいろ議論が広がりますよ。現在私のブログは一般ウォール以外に別の4つのウォールで紹介されており、議論内容はそちらのほうが濃いですが、そちらの方は残念ながら一般ウォールからは入れません。
  2. 山本周平 のコメント:
    わかりました。そちらのほうにもコメント残していきたいと思います

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