お帰りなさい!

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昨日の朝退院して帰宅の途に着く途中で、近くのホテルのカフェに立ち寄り久々に病院の外の世界の空気に触れました。

驚いたことに入院前とは街のショーウィンドーや通りを行く女性の服装が一変していて、ショーウィンドーはクリスマスモードのところもあり、女性のファッションはすっかり冬のモードになっていました。

更に、ホテルのカフェで隣の席に座っていた三人連れの若い女性の話の内容は、やれミラノのファッションの話から青山の美味しいフレンチレストランの話やら、私がつい前日まで病院の談話室で同じ入院着を着ていろいろな話をしていたおばあさん達や他の患者さん達との会話内容のギャップに戸惑いを覚えました(笑)

しかし、久し振りの病院の外の空気はやはり病院内とは違いエネルギーに満ちたものを感じ、ホテルの中を歩いている人達を見ているだけで時が過ぎていく楽しいひと時でした。

さて、帰宅すると三匹の子供たちが歓迎して出迎えてくれました。

化学療法の第一クールと第二クールの間に、聖路加国際病院の日野原理事長との雑誌対談の取材の準備のために一泊だけ帰宅したときは、長男のウィンは直ぐに歓迎してくれました。恥ずかしがり屋の長女のジョイは最初は遠巻きに私を見ていて、少しずつ近寄ってきて歓迎してくれましたが、チビのシンバは入院前は一番甘えっ子だったのになかなか親しみを示してくれず寂しい思いをしました(笑)

しかし、今回は違いました。写真の様に早い段階で三者三様のもてなし方で帰宅を歓迎してくれました。

来週は本来入院期間中に予定されていた講演の第一陣が控えています。出席者の中には何故か僧侶の方もいらっしゃることを主催者側からメールで送られてきた講演希望内容のレジュメと出席者リストで知ったので、私はカトリック信者なのでいざと言うときの為にカトリック神父も呼んでもらえないかとメールで返信しておきました(笑)

8月27日のPET-CTの結果判明した左鎖骨上リンパ節に転移した癌との闘いは、最初医師から告知を受け治療の方法が決まるまでは、サッカーに例えるならPK戦ぐらいにもつれ込む闘いになるのではないかと覚悟した時期もありました。

しかし、主治医と最終的な治療方法を決め、結果は天に委ねる覚悟を決めてからは、不思議と自分でも必ず90分以内に難敵に勝利して退院することを信じて疑いませんでした。

日々私にご相談のお便りを下さる方々に返事を差し上げる過程に於いて、逆に私の方が沢山の力を頂いたような気がします。手術をした直後は左手が殆ど自由にならず右手だけで返事をして、後で読み返して誤字脱字、変換ミスの多さに我ながら嫌になりましたが、途中からはメールを打っている間は腕、肩、背中の痛みを忘れるまでになっていました。

癌に侵食されていた腕神経叢(そう)の二本の神経を切断せざるを得ませんでしたので、主治医には残念ながら左腕は肩より高く揚げることは難しいと言われましたが、私は人間の身体には失った機能を補完する機能が備わっていることを過去の経験則から学びました。

主治医が目を丸くして

「有り得ない」

と言わせることを心に秘めながらにリハビリに励み、左手を主治医の前で頭上に掲げられるように楽しみながら努力をします(笑)


都倉 亮 について

1953年生まれ。幼少の頃11年ドイツで過ごし、アメリカンスクールに学ぶ。慶大卒後三井物産に13年勤務。その後会社経営を経て現在執筆を中心に活動。日本の素晴らしい面、世界基準に変えねばならない面を長年の海外生活で培った目で発信して行きたいと思います。
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お帰りなさい! への2件のフィードバック

  1. 宮坂 のコメント:
    ご退院おめでとうございます!!
    入院なさってからのブログでも,まったく変わらないまっすぐで正義感あふれて,
    かつウィットに富んだお話に,私の方が感動と元気を頂いておりました。
    都倉様と猫ちゃんたちの幸せな笑顔をまた見られると同時に,
    この写真を撮影なさったご家族の温かい目線を感じられて,
    心から嬉しく,また感動しました。とても素晴らしい素敵な写真ですね!!
    落ち着かれましたら,ご挨拶に伺わせて下さいね。
    • 都倉 亮 のコメント:
      有り難うございます。お目に掛かりたいですね。

      別途メールさせて頂きます。

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