見果てぬ夢

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本日朝の診察後退院します。

昨日のブログにも書きました様に、今回の癌の転移は私にとっては 青天の霹靂 でした。2008年8月に中咽頭癌が左首リンパ節に転移したレベル4の進行癌が発見され、3か月の間に化学療法、放射線治療、手術という癌の三大治療を全て受けました。

そして、2年間は80%以上の確率で転移再発し、三回目の正月を迎えることも微妙だと言われました。その間、ほぼ毎月転移が疑われそのたびに数多くの精密検査を繰り返しましたがお陰様で最大リスク期間の2年を無事に乗り切り、今年の1月1日に3回目の正月も無事迎えることが出来ました。

これで転移再発の可能性はまず無いと言われていた中、今年の8月に行われたPET-CT検査で左鎖骨上リンパ節に癌の転移が確認され、結果的に7週間の入院期間で再び癌の三大治療を全て受ける結果となったのです。

私は34歳でくも膜下出血の手術を受け、助かる見込みも少ないが、非常に高い確率で重い後遺症が残ると言われました。当時三井物産の社員でしたが、会社にも一年間の休職命令が病院主導の診断書という形で出されました。

それを善しとせず、独立起業し20年間毎日五時にし起床してトレーニングをしてから出社するという生活に切り替え、酒、タバコも止め、栄養学に関しても徹底的に勉強しました。そして2013年に株式を上場して後進に会社を譲って引退する計画でした。

しかし、55歳の時に中咽頭癌が左首リンパ節に転移したレベル4の進行癌がが発見され、3か月の間に化学療法、放射線治療、手術と癌の三大治療を全て受けました。

そして今回、最大リスク期間を超え三回目の正月も祝う事ができ、闘病生活を含めた私の半生を手記に纏めそれを出版にむけての話しが進行している最中に、左鎖骨上のリンパ節に転移が確認され、結果的に再び癌の三大治療を受けたのです。

私は生来とても頑健な人間で、今まで風邪で寝込んだことも1-2回ぐらいしかありませんし、一般の人が罹る病気らしい病気というのには縁遠かった人間なのです。

しかし、逆に普通の人が私の年齢でほとんど罹らない生死を彷徨う、助からない確率の方が高かった病気に2回罹り、現在は癌の転移のために二回目の三大治療を全て受けたばかりです。

くも膜下出血に関しても、普通多くの患者が抱えている高血圧などのリスク要因は私には全く無縁でした。中咽頭癌を発症する95%の患者が喫煙者と日々飲酒しているということにも無縁でした。

それゆえ、双方の病気に関してはにいくら質問をしても、医師たちからはなぜ自分が発病したのかに関する明快どころか、私が頷けるような説明は一切受けられませんでした。

また、双方の場合も医師たちが首をひねるぐらいの驚異的且つ急速な回復力を見せ、これもまた

「前例のない回復力」

ということだけで、医学的な説明はなされませんでした。


さて、私にお便りを下さっている方は既に大きな病気を患っていらっしゃる方が大半なので、本日は 病気からの快復に 重点を置いて私の見解をお話しします。

今まで多くの医学者とのやり取り及び専門書を研究した中で、私が唯一納得の出来る説明がなされている医学分野は 精神神経免疫学 の分野でした。

専門的な説明は省略しますが、一言でいうと脳が免疫機能も心もコントロールしているので、脳が免疫力に対するポジティブな指令を送れば免疫力も高まるという単純なことです。

皆さんに難解な 精神神経免疫学 の勉強をしてくださいと言っているのではありません。

これからの人生、今から直ぐに自分が感動できる何かを見つけて下さい。それは、美術鑑賞、音楽鑑賞、多くの方々は激しいアウトド活動は出来ないと思いますので、美しい風景を見るなり温泉につかるなり、心から感動できる何かを見つけて下さい。

感動は必ず希望に繋がります。

私が過去二回とも医師が非常に助かる確率が少ないと言っていた病から医師も驚く急速な回復を見せ、しかも発病前より頑健な身体になったきっかけも、最後の最後まで希望を失わなかったからだと断言できます。

パンドラの箱に取り残されていて最後に出てきたこの 希望 を持ち続けるかどうかで皆さんの予後は大きく決定されます。

希望を持ち続ける限り脳は免疫力を高めてくれます。

科学的な証明にはまでは至っていませんが、余命数か月と言われた人たちが10年以上生き続けたり、例えば癌が 自然退縮 した人たちが亡くなった後解剖した結果、全て共通して脳に原因があったことは数百の症例が示しています。

脳が心と免疫力にポジティブナ指令を出して免疫力を高めて様々な病気を体内で例外なく死滅させることが出来、それの科学的な証明がなされれば、癌を始めとする難病の多くは、その発病及び治療の解明に繋がっていくでしょう。

科学的に証明はされていませんが、私の身体は生きたデータベースです。

多くの医者が

「不思議だ」 「ありえない」「医学的な説明は出来ない」

と言っている中で、現実的にこのようにエネルギーに満ちた生き方をしている私の言葉は、科学的な証明が無されていないと言えども、絶対に皆様方にとってマイナスになることはありません。

医師にもう打つ手がないと言われようが、何を言われようが、医師が皆さんの人生を決めるのではありません。医師の言葉が生と死を繋いでいる最後の細い絆を切るきっかけにさせてはなりません。

キーワードは最後の最後までご自身で希望を持ち続けることです。そのためには心から感動できるものを見つけて下さい。それだけでいいのです。

私は小さいころから詩が好きでした。これは言葉を覚えるのに必要に迫られて覚えたものもありますが、世界の詩人の書いた詩は1000篇は復唱できます。その中には数百の歌の歌詞も含まれています。

闘病生活の中で、身動きすることも辛く、大好きな読書も出来ない時期にひたすら行ったことは、昔覚えたいろいろな詩を口に出して復唱することでした。

その中で、青春時代にいろいろ悩んでいた頃、私の人生の指針となってくれた詩を思いだし復唱した時に、物凄い感動と未来に向けた希望を見出したことを覚えています。

感動を覚え希望が芽生え、その希望が徐々につぼみを広げていったことは私にとっては回復に向けた大きなステップでした。

それは、かのスペインの偉大な作家ミゲル・セルバンテスの書いたドン・キーホーテをミュージカル化したラ・マンチャの男の主題歌の 見果てぬ夢 の歌詞でした。

英語でそのまま読んで頂いた方が心に染みると思いますが、一応私なりの和訳を添えておきます。


To dream the impossible dream   叶わぬ夢を夢見て
To fight the unbeatable foe     勝ち得ぬ敵に立ち向かい
To bear with unbearable sorrow   耐えがたい悲しみに耐え
To run where the brave dare not go   勇者もためらう道をかけ進む

To right the unrightable wrong    正せない悪を正し
To love pure and chaste from afar   誠と純真だけを心から愛し
To try when your arms are too weary 疲れ果てて腕があがら無いときでも
To reach the unreachable star    届きえぬ星に手を差し伸べる

This is my quest         それが私の志なのだ
To follow that star         その星を追い
No matter how hopeless      仮にそれがどんなに不可能で
No matter how far         遠くにあっても
To fight for the right        正義の為に戦い
Without question or pause      疑うことも休むこともなく
To be willing to march into hell    喜んで地獄にも行進する
For a heavenly cause         それが天命であるなら
And I know if I’ll only be true     そして私が自分に忠実なら
To this glorious quest         栄光の追及の為に
That my heart will lie peaceful and calm 私の心は平和と安らぎを覚えるであろう
When I’m laid to my rest        私が死の床につくときに

And the world will be better for this  そして世の中が良くなってくれると信じたい
That one man, scorned and covered with scars一人の傷だらけに疲れ果ててた男が
Still strove with his last ounce of courage   残った最後の勇気を振り絞り
To reach the unreachable star 届きえぬ星を掴もうと手を差し伸べたことによって                    

都倉 亮 について

1953年生まれ。幼少の頃11年ドイツで過ごし、アメリカンスクールに学ぶ。慶大卒後三井物産に13年勤務。その後会社経営を経て現在執筆を中心に活動。日本の素晴らしい面、世界基準に変えねばならない面を長年の海外生活で培った目で発信して行きたいと思います。
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見果てぬ夢 への12件のフィードバック

  1. kouji のコメント:
    退院、おめでとう御座います。
    風邪が流行ってます、ご自愛ください。
    今度は、私とラーメンのハシゴお願いします。
    • 都倉 亮 のコメント:
      有り難う。是非ともご一緒しましょう。最終戦の仙台戦までに戦線復帰できれば応援に行こうと思っています。その際は連絡しますから一緒に行きませんか?
  2. kanako のコメント:
    退院、おめでとうございます。

    すてきなお話、どうもありがとうございました。
    凄い経験と発見をされたのですね。
    それを惜しみなく公開していただいて嬉しいです。
    今のわたしでは、その答えに辿りつけないから、
    嬉しいです。
    結局治すのは、病院でもお薬でもなく自分自身という事なのでしょうか。

    子育てがうまくいかず、自分を責める毎日です。
    でも、亮さんのブログを読んで
    ドロドロのヘロヘロだった心が少し救われました。
    希望と勇気が湧いてきました。

    小さいことにでもワクワクドキドキできるよう、
    心を柔らかくしたいと思いますし、
    亮さんのブログを読んだ後と前とでは、自分な中の何かが変わったように思えて
    既にワクワクしています。

    本当に貴重なお話をどうもありがとうございました。
    今日のこの気持ちを忘れないように、
    コメントさせて頂きました。

    ただただ、うれしいくて笑顔になれます。
    • 都倉 亮 のコメント:
      コメント有り難うございました。大切なのはその笑顔なのです(^^)

      私は昨年の夏に死が直ぐ手の届くところにあり、かろうじて繋がっていた 生と死を結んでいた細くなった絆が切れ掛かりそうになり 家族にも遺言状を書いた時期がありました。その時は、起き上がれない日々のほうが多かったですが、どうしても必要な外出の前には鏡の前で笑顔の練習を5分ぐらいしないと顔が引きつったようでうまく笑顔が作れませんでした。

      今年に入り、私が何かのテレビ番組を見て笑っていたら家内に、

      「貴方の笑い声を聞いたのは一年半ぶり」

      と言われたぐらいです(笑)

      KANAKOさんの笑顔がご自身とご家族、周りの方の健康と幸せの基です(^^)
  3. 本崎 真実 のコメント:
    退院おめでとうございます!
    都倉さんの生きるエネルギーがガンガン伝わってきました!!

    “見果てぬ夢”の和訳ありがとうございます。
    感動って素晴らしいですね(o^^o)
    私も自分の人生をちゃんと生きようと思います。

    これから寒くなりそうです。風邪ひかれませんように(o^-‘)b
    • 都倉 亮 のコメント:
      コメント有り難うございます。 人生山あり谷ありですが、木崎さんも感動と笑顔をお忘れなくお過ごし下さい。 感動は必ず谷から山に上がるきっかけを作ってくれます(^^)
  4. 深田典秀 のコメント:
    退院おめでとうございます。都倉さんの考え方には頭がさがる思いです。現在僕は鬱病の治療をしていますが「感動は必ず希望に繋がります。」という言葉がとても響きました。
    • 都倉 亮 のコメント:
      大変な治療をなさっている方の気持ちは身を持って理解でしますし、心から一日も早く良い方向に治療が向かうことを祈っています。

      私の本日のブログで書いている 医師との信頼関係 があれば、治療に関しても納得が行くと思います。そうしたら、治療のことは医師に委ね、いろいろな感動をえることにより希望を強く持って、病を治すのは自分であって医師ではないと思って下さい。 医師を薬に例えれば対処療法にはなりますが、根本的な病を治すのは自分自身なのです。 

      一緒に頑張りましょう(^^)
  5. Tomoko のコメント:
    貴重なお話ありがとうございました。
    私もかつて、主治医より余命半年の宣告を受け…
    その後、精神的にどん底まで落ち、重度のうつ病を発症しました。

    でもそんな私が、かつての元気を取り戻し社会復帰、そして治療を卒業できたのは、医療の力だけではなく「生きたい」という自分の体の声に気付けからだと思います。

    どんなに医療技術が進歩しても、最終的には患者本人の「生きようとする力」そして本来人間が持っている「免疫力を最大限に活かすこと」が大切なのだと実体験しました。
    その経験を活かして、今後はホリスティック医学(補完代替医療)で、患者様の力を最大限に引き出せるように、心身ともにサポートしていけるようになりたいと思います。
    「笑顔で心と体を支える」…それが私のモットーです。
    • 都倉 亮 のコメント:
      素晴らしいです(^^)

      私は1月1日発行の月刊誌 『致知』2月号に聖路加国際病院の日野原理事長との対談が掲載されます。

      宜しければご覧下さい。

      今後とも宜しくお願い申し上げます。
  6. Hiroko のコメント:
    都倉さん
    今朝の目覚めはいかがでしょうか
    「未来の食卓」「地球の直し方」などのフィルムを製作しているJean-Paul Jaudというフランスの映画監督がいます 彼はスポーツが好きで、食事にも気を配る健康な生活をしていました それなのに結腸がんになり、原因を追及して環境問題に興味を持つようになり、農薬禍や自然破壊、原発をテーマにしたドキュメンタリー映画を創るようになりました 
    都倉さんを襲った理不尽な病の原因も、同じようなところにあるのかもしれません
    ジャン-ポールは次の映画を福島で有機農業を営んできた農家をテーマに作りました 原発の被害を苦に、もう何人も自殺者が出ています 福島の被災農家の支援活動をしている私としては、この事実を彼に映画にしてもらって、出来るだけ多くの人に知ってもらいたいと思いました 

    都倉さんの詩の力の話はその通りだと思います
    人が人であるということ、人間の尊厳は想像力であり、創造力です
    心にあふれる思いを、言葉にたくして、分かち合う作業は人にあたえられた最高の技です
    命は、生まれたり消えたりはかないものですが、生きてある今に意味を与え、人間の尊厳をまっとうできたらいいですね

    都倉さんご自身の詩も読ませていただきたいものです
    裕子
    • 都倉 亮 のコメント:
      コメント有難うございます。

      私は現在一日100通を超える相談メールを頂きますが、多くのメールは私に最後の希望をかけて下さっている内容です。

      『詩』では無く『手記』ですが、そういう方々の心の支えに少しでもなれば幸いだと思っています。

      現在まだ準備中ですが、出版の目処がつきましたらブログでお知らせします。

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