日本社会の仕組み

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以前もブログで取り上げましたが、長年日本に在住のヨーロッパ人の女性の方が、ご主人が外交官なのでいろいろな国に駐在した結果、日本人ほど人種差別をする国民はいないと言っていました。(そのブログを見て、日本人の多くはヨーロッパ系の外国人に対しては 人種差別などをすることはないと思われたはずです。現に私の書いたブログに対するご質問も頂きました。)


しかし、この部分は日本人の独りよがりで、結構気付いていないという怖い部分なのです。詰まり、日本人は差別というと上から目線と言う風に勝手に思い込んでいる節があるのです。それゆえ、多くの場合は、ヨーロッパ系外国人に対しては、憧れはあっても差別するようなことはないと言うのが圧倒的な日本人の考え方なのです。

しかし、一方で私に日本人の差別意識を訴えた外交官夫人以外にも多くのヨーロッパ系外国人は日本人の人種差別意識について全く違うことを言っているのです。

詰まり、差別とは別に見下すことだけではなく、仲間に入れないという事から言えば同じことなのです。ヨーロッパ系外国人に対しても憧れはあってお客さんとしては持て成しても本当に自分たちの仲間に入れるという事は基本的に稀なケースなのです。仲間に入れて貰えない方からすれば差別されていると感じます。私自身が14歳になるまで11年間海外で暮らし、日本に帰国した時に同様の体験をしましたので、外国人たちが考えている日本人の差別意識に関しては良く分かるのわかるのです。

これは、常に私の持論であり訴え続けている日本の 村社会的な考えた方 に起因しており、日本人は自分たちと同じ類の仲間とは非常に上手く群れあうことが出来ますが、自分たちと異質な人間と交わることは非常に苦手な国民なのです。

これは、別に外国人だけに対してではなく、日本人同士でも同じで、子供の世界のイジメから大人になってからの実社会の学閥や派閥も全てこの、自分たちと同じ類の仲間の集まりで結束して異質な人間は排除するという行動基準に基づいているのです。

全体の利益より自分たちの属している利益を重視するということに繋がり、組織単位、国家単位になりますと非常に大きなロスを生じる結果となります。

私は、現在の日本の陥っている閉塞感は、この日本人の村社会的な考え方に大きな要因があると考えており、この閉塞感を打破するため及び日本が本当に世界市民の一員として認められるためには この村社会的な考え方に基づく言動 から脱却することが必要不可欠だと確信しています。

政治の世界を見ても、一国の利益より村社会の典型である派閥の世界の利益を優先して5年の間に6人も国のトップが変わるなど、他の国では考えにくいどころか国家運営上あり得ないことです。辛うじて成り立っているのは批判されるべく面も多々ありますが、有能な官僚たちが支えているからです。

もし、企業のトップが毎年変わったら取引先はその企業に対して不信感を抱くことは間違いないでしょう。それが国家単位で行われているのですから、日本の信用は大きく失墜し日本との交渉はいつ交渉相手が変わるか分からないから真剣に出来ないというのが本音でしょう。

日本のメディアは、基本的に政治のことを批判はしますが、どちらかというと大同小異の報道が殆どで、海外で同じニュースとは全く違う視点で報道されていることに驚くことがしばしばあります。
それゆえ、私は個人的にCNNニュースやウォールストリートジャーナル、ヘラルド、トリビューンなどの新聞などからも情報を得ていますが、もし語学の問題がある場合はインターネットで出来るだけ海外の報道も知っておくと、国内報道との違いを把握できると思います。更に、海外に日本人でも外国人でも友達や知人がいれば積極的に情報収集されるべきです。

おらが村の議員先生が引退または亡くなったら全く政治の素人であってもその議員の息子や親族が議員に選ばれる国は、本当の意味での民主主義国家とは言えません。そういう人間が国政に参加して国の運営を行うのですからこれは本当に恐ろしいことなのだと私は思っています。国民が勝ち取った民主主義制度ではなく、戦後米国にこの制度で国を運営するようにと言われ、本当の意味で国民が民主主義制度の本質を理解することなく高度成長を迎えてしまい、物質的な面のみで豊かになった弊害が今になって一気に出てきているのです。

先進国で国政選挙の投票率が日本ほど低く、二世、三世、親族議員が日本ほど多い国はありません。そこで村社会が形成され国家の利益よりも自分たちの派閥の利益を優先する分けですから政治家が口で言う官僚支配からの脱却などは、このような議員の選ばれ方では夢物語でしかありません。

しかし、もとはと言えばそういう議員を選ぶ国民に責任があるのですから、国民自体が日本の弊害である村社会的な考え方から脱却しない限り事は変わりません。

現行制度で選ばれた政治家に任せていては日本は変わりません。国民の力で国を変えるのが真の民主主義だと信じます。

我々に残された時間はそう多くはありません。一刻も早く本当に自分たちと違う考え方も受け入れ、そこで徹底的に議論をして全体の利益を最優先するプロセスを国全体で構築していくことが出来れば、日本は必ずよみがえることが出来ると確信しています。









都倉 亮 について

1953年生まれ。幼少の頃11年ドイツで過ごし、アメリカンスクールに学ぶ。慶大卒後三井物産に13年勤務。その後会社経営を経て現在執筆を中心に活動。日本の素晴らしい面、世界基準に変えねばならない面を長年の海外生活で培った目で発信して行きたいと思います。
カテゴリー: 国際交流 タグ: パーマリンク

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