ハロウィーン

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日本全体で見るとハロウィーンという言葉自体知っている日本人はどのくらいいるでしょう?

私はたまたま14歳になるまで11年間ドイツに住み、ドイツのアメリカンスクールに通学しましたので、ハロウィーンは楽しみの一つでした。11月1日の万聖説の前日は悪魔を追い払う儀式として子供たちが仮装していろいろな家を


「トリック・オア・トリート(お菓子をくれなきゃ、いたずらするぞ)」

と言って回り、子供たちが訪ねてきた来た家は

「ハッピー・ハロウィーン」

と言ってお菓子を上げるお祭りごとです。

もともとは万聖節をアイルランド系の移民がアメリカに移住した時に持ち込んだ習慣が現在のハロウィーンの原型と言われていますが、恐らくお祭り好きなアメリカで現在のような一大イベントになったのでしょう。

因みに万聖節とは11月1日にカトリックですべての聖者に祈りを捧げる日です。ハロウィーンはその前夜祭みたいなものです。

私はカトリックかつアメリカンスクールに行っていた為、毎年10月31日は仮装して友達といろいろな家を訪問することが楽しみでした。まだ、だれがどういう仮装をするかという比べっこも楽しみの一つでした。

しかし、それがなぜ日本に? 

最初に疑問に思ったのは10年ぐらい前でしょうか? 各販売店が徐々にハロウィーン商戦などと称して、いろいろな企画を打ち出しましたが、丁度クリスマス商戦の前のこの時期で、あまり大きなイベントを催す話題がないからだと思っていました。しかし、果たして日本人に受け入れられるかどうかは疑問視していました。

ところが、数年もするとハロウィーン商戦はこの時期の一大イベントまで発展していきました。

何でも商売に結び付ける日本人の逞しさに感心しつつ見ておりましたが、たまたま先週の土曜日から日曜日にかけて一泊どまりで自宅に戻っていましたが、何と仮装した子どもとたちが地元のいろいろなお店や施設を回ってお菓子を貰っているではないですか?

さすがに

「トリック・オア・トリート」

と言って貰うのではなく、スタンプラリーみたいな感じで訪れたお店でハンコを押してもらいながらお菓子を受け取っていました。

更に度肝を抜かれたのは日曜日に用があって青山に行きましたが、表参道から原宿に向けて歩いていたら、仮装した人たちがハロウィーンの大行列をしているではないですか。

これは東京と横浜などの一部の現象なのでしょうか?それとももはや全国に浸透しているのでしょうか?

さすがに一週間でキリスト教のクリスマス、仏教の大晦日、神道のお正月を宗教行事とは無関係に祝える日本人ならではのなせる業だとおもいますが、クリスチャンの私としては同じキリスト教の儀式をイベントとして祝うなら復活祭(イースター)を祝って欲しいと思います(笑)

キリスト教で一番大切な行事はクリスマス(降誕祭)と思っている日本人が圧倒的多数ですが、一番大切かつ教義の原点はイエスが十字架に架けられ処刑された三日後に復活したと言われる復活祭なのです。

カトリックの典礼暦では11月を『死者の月』とよんでいます。亡くなった人々を思い祈りを捧げ、『死』について、また『命』の大切さについて考えます。

11月に癌の化学療法と放射線治療を受けている患者が11月が死者の月などと書くのは縁起でもないと思われるかも知れませんが(笑)、私にとってはハロウィーンは子供のころの楽しい思い出ですし、11月は亡き父母を始めとする関係者のために祈りを捧げる月としてしかとらえておりませんので、ご心配なく(笑)



都倉 亮 について

1953年生まれ。幼少の頃11年ドイツで過ごし、アメリカンスクールに学ぶ。慶大卒後三井物産に13年勤務。その後会社経営を経て現在執筆を中心に活動。日本の素晴らしい面、世界基準に変えねばならない面を長年の海外生活で培った目で発信して行きたいと思います。
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