場所取り

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病院に入院していると一つだけ優遇されることがあります。それは治療や診察を受けるときに外来患者と異なり長時間待たないで良いことです。

私も経過観察の為に外来で病院を訪れると、予約時間から1時間遅れは普通で3時間近く待ったこともあります。これでは何のための予約時間か分からず、経過観察や病院の予約が入っている日のスケジュール繰りにはとても気を使っています。

過日入院していた時も、私が病室から診察に呼ばれて診察室がある階に行ったら、その階は患者数が多い複数の医局が集中しているせいもあり人で溢れていて、私の受信する医局の前の数十人は優に座れる席も立って待っている人が数多く居るほどでした。

私の場合は経過観察の時は午後の受信なので、医局に午前中に来ることは滅多にないのですが、大病院の午前中の通勤時のラッシュアワー並みの人の多さに仰天すると共に、やはり病院に来ている人の苛立ちというものを感じる一面を見ました。

あるお年寄りが空いている席に座ろうとしたら、横に座っていたご婦人が

「すみません。ここは人が来るのです」

と言い、老人はそのままどこかに行きましたが、15分ぐらいして私が診察を終えて出てくると、先ほどの席に誰も来ないので再度同じ老人が座ろうとしていました。すると、また

「すみません。ここは人が来るのです」

と言うので老人はちょっとムッとしたのでしょう、

「さっきから、誰も来やしないじゃないか」

と言ったら

「待ち合わせの人が来るのです」

との返事でした。

老人は

「花見の場所取りじゃあるまいし」

と言って立ち去りましたが、私はたまたまそのシーンを見ていて 「花見場所取りじゃあるまいし」 とは上手いことを言うなと苦笑すると同時にそのやり取りを見ているスタッフが気を利かして補助いすをだすなり、ちょっとした気配りで殺伐とした空気が和らぐのにと思いました。

これは一般的に言えることですが、病院に来ている人で心をウキウキしながら来ている人など先ずいないのです。殆どの人は不安、苛立ちを多少なりとも感じながら来ているわけですから、その辺の配慮がもう少し必要だと思います。

多くの病院はそれが国公立、私立病院を問わず一般民間企業では通用しないことを平然と行っており、サービスという言葉を自分たちが提供できる奉仕業務と捉えるなら、一般企業に学ぶべき面が多々あるとおもいます。

一方写真の場所取りは全く話が違います。

写真は私の部屋の窓に向いた一面で、私は自宅にいるときはその手前の席でパソコンなどの作業をしています。

窓際の席はジョイの特等席で、私がパソコンを打っているとそこで良く横になっていましたが、シンバが来てからたびたびシンバに占領されていました。

写真は私が入院しているときの一コマですが、姉のジョイが弟のシンバに

「あのね。ここは貴方だけの場所じゃないからたまにはどきなさい」

と言っているように見えます。家内の話ですと、この後シンバがおとなしく場所を譲ったということですから、当たらずしも遠からずのやりとりだったのかも知れませんね(笑)

こちらの場所どりは平和裏に円満解決だったようです(笑)

都倉 亮 について

1953年生まれ。幼少の頃11年ドイツで過ごし、アメリカンスクールに学ぶ。慶大卒後三井物産に13年勤務。その後会社経営を経て現在執筆を中心に活動。日本の素晴らしい面、世界基準に変えねばならない面を長年の海外生活で培った目で発信して行きたいと思います。
カテゴリー: ペット タグ: パーマリンク

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