癌との闘い-8(セカンド・オピニオンを聞けるのはケース・バイ・ケース)

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11月の中旬に退院してまだ僅かの期間でしたが、12月12日に再度入院して12月15日の手術に臨む事になりました。

手術は全身麻酔で行われて数時間掛かるということでした。手術範囲は左耳の下から首に沿って30cmぐらい縦に、更に途中からTの字のような形で横にあごの下までメスを入れて左首のリンパ節を取り除くという内容の手術という説明を事前に受けていました。

何故左首のリンパ節に残っている微量ながん細胞を取り除くのにそれだけ広範囲にメスを入れる必要が有るのかと言う事に関しては、内心非常に不安でした。

主治医からは

「確認されたのは微量の癌細胞は生きている癌細胞ではなく、既に放射線治療を受けた後の残骸の癌細胞である可能性もあります。しかしいずれにせよ左首のリンパ節は全部で摘出しなければなりません」

と言う説明を受けていました。

しかし、内心 『事態は説明を受けているより深刻なのではないか』 という思いが脳裏から拭い去ることが出来ないまま、主治医に身を委ね、あとは天命を待つということ以外は考えられませんでした。

よく癌などの様な大きな病気に対する治療方法を決めるときに、一つの病院の医師の意見だけではなく他の病院の医師の セコンド・オピニオン も参考にすると言います。

しかし、それはあくまでも一般論だと思います。

セコンド・オピニオン、サード・オピニオンなどというものは一般的に言われているほど気楽に求められるものではないことを、私は身を持って体験しました。

そうでなくても晴天の霹靂で癌の告知を受け、しかもそれが私の様に既にかなり進行した状態であり、選択肢も限られていると診断された場合、冷静に他の病院に行ってそこの医者の意見を参考にする精神的な余裕はあるのでしょうか?

私の場合は、発見された段階が早期の癌で、治療を行うまである程度余裕が有るならセカンドオピニオンを求めたと思います。

しかし、私が告知を受けた状態で他の病院の医師にセコンド・オピニオンを求め、もしその医師から全く違う治療方法を勧められたら、どうなっていたでしょう?そうでなくても頭が混乱して精神的にも不安定になっている状態なのです。結果的には、どうして良いのか分からなくなったのではないかと思います。

セコンド・オピニオンに関しては、どの病院でも診察に関して疑問がある場合は他の病院のセコンド・オピニオンを参考にする様に勧めています。

しかし、病気の進行状況によってはセコンド・オピニオン更にサード・オピニオンを参考にするなどと言う事は一般的に言われているほど簡単に参考に出来るものでは無いのです。

私もいろいろな人からセカンド・オピニオンに関する意見を求めますがあくまでもケース・バイ・ケースで慎重に相手の立場に立って私の意見を言うようにしています。

つづく


都倉 亮 について

1953年生まれ。幼少の頃11年ドイツで過ごし、アメリカンスクールに学ぶ。慶大卒後三井物産に13年勤務。その後会社経営を経て現在執筆を中心に活動。日本の素晴らしい面、世界基準に変えねばならない面を長年の海外生活で培った目で発信して行きたいと思います。
カテゴリー: 癌との闘い タグ: パーマリンク

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