医師の言葉

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過日三井物産時代から親しくしていた人達と食事をしました。

一番上が74歳で私が最年少という会合でしたが、昔の懐かしい思い出話などにも花が咲き楽しいひと時を過ごすことが出来ました。

皆さんお元気でしたが、やはりそれぞれ身体にいろいろな問題、症状を抱えていて、医師の診断結果に一喜一憂していました。

参加者の一人で60代半ばの方が、最近身体検査を受けた結果 『血管年齢が80歳代』 と言われたということで、普段はとてもお好きなお酒も飲まずに私と一緒にノンアルコールドリンクを飲んでいました。

私は、もともとお酒と言うものは特に好きじゃないので苦になりませんが、好きな人が 皆が飲んでいる場でお酒を我慢する事はとても辛いこと だと思いました。

しかし、皆に 

『少しはどうだ?』

と言われても、

『医師に止められている』

とかたくなにノンアルコールドリンクで押し通していました。

とかく普段は意志の強い人でも、お酒の事 になると人が変わったように意志の強さが薄れていく人を、今まで数多く見てきましたが、この方はきちっと医師の言葉を守っていました。

医師の言葉と言うものは 善きにつれ悪しきにつれ 患者の行動基準を大きく左右するものです。

私の場合も、 二年半の癌との闘い の中でどれだけ医師の言葉に一喜一憂したか分りません。

最初に 中咽頭癌が左首リンパ節に転移したレベル4の進行癌 が発見された時も、施せる治療は二つ

一つ目は手術。しかし手術範囲が広範囲に及ぶために身体機能の最低50%は失う。

二つ目は放射線と抗癌剤の併用治療。


と言われ、その時点では選択肢の無いまま後者の治療を選んだことや、発見された段階が既にレベル4の状態だったので、 『8割以上の確率で2年以内に転移し、3回目の正月を迎える事は難しい』 と言われ、残された時間内でやるべき事は全て整理しようと考え、家族に遺言状を書いたことや、経営していた会社を清算することを決断したことなど、医師の言葉によって左右された事は枚挙に暇が有りません。

しかし、結論としては医師の言葉は ハズレ でした(笑)

私は、こうやって健康を回復して 日々ワクワクしながら  生活しています。

それでは、私に対する所見を述べた医師がやぶ医者だったのでしょうか?

その正反対で、 咽頭癌 の治療に関しては 日本の最高権威の一人 です。

詰まり、どんな名医の診断であっても 絶対的な診断 など有り得ないということを理解する必要があります。

私の主治医は 過去の経験則に照らし合わせて、その時に判断可能な最善の所見を 述べてくれたのです。

しかし、繰り返しになりますが 医師の診断はハズレたのです。

医学の道も 究めれば究めるほど 分らないことも多くなると言います。

人間の叡智など、運命を定める未知なる大きな力の前には無に等しい と思います。

それゆえ、私の経験則から身体の異変を感じている人達に次の事ははっきり申し上げたいと思います。

*医師の言う事を客観的に判断できる基礎知識は付 
  ける。

*そして、医師の言う事は自分が客観的な判断をする 
  為の材料とする。

*医師の言葉に 一喜一憂 し
  ない。

*自分なりに結論を出したら その後の結果に関しては天に委ねる。

この最後の部分は、決して 苦しい時の神頼み という意味ではありません。

どんなに焦ろうが何しようが、自分なりの結論を出したら、その後の結果に関しては 自分ではどうすることも出来ない ということです。

こういうことを先人は 人事を尽くして天命を待つ という言葉として残したのだと思います。

自分が結果を決めることの出来ない 定め に対して悩み苦しんでストレスを募らせる事は、何よりも心身に悪影響を及ぼします。

人事を尽くして天命を待つ 

これが心身を疲弊させないためのキーワードです。



都倉 亮 について

1953年生まれ。幼少の頃11年ドイツで過ごし、アメリカンスクールに学ぶ。慶大卒後三井物産に13年勤務。その後会社経営を経て現在執筆を中心に活動。日本の素晴らしい面、世界基準に変えねばならない面を長年の海外生活で培った目で発信して行きたいと思います。
カテゴリー: 健康 タグ: パーマリンク

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