土用の鰻

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昨日は 土用の丑(うし)の日。

東京は昨日は一日中肌寒い日でしたが、丑の日に鰻を食する習慣は、暑い盛りの 丑の日 には  のつくものを食べるのが良いとする 江戸期の宣伝が始まりだった様です。

昨日は、私の事を可愛がって下さっている東京在住の方のお宅で 最高の鰻 をご馳走になりました。

単に味が美味しいということではなく、この鰻にはとても感慨深い思い出があるのです。

2008年8月に 中咽頭癌が左首リンパ節に転移した状態レベル4 の進行癌が発見されました。

2ヶ月間に亘る 放射線と抗癌剤の併用治療 を受けましたが癌は消失しきらず、更に 左首リンパ節 を摘出する手術を受けました。

しかし、助かったとしても発見された段階でレベル4かつ進行癌であったため、2年以内に転移再発する確率は80%以上、三回目の正月を迎えるのは難しいという診断でした。

また、放射線治療の影響で二年半近く味覚を失い、この間食事と言うものは楽しむものではなく、生きるための栄養補給としての手段でしかありませんでした。

食いしん坊であった私にとっては、食べる楽しみを失った事はこの上なく寂しいことでした。

そういう私に対して暖かな心遣いをして下さり  をご馳走になったのが一年ほど前でした。

当時の私は、味覚を失ったことだけではなく、手術で左首リンパ節を摘出した際に唾液線も一本摘出しているため、唾液の量が健常者と比べて著しくすくなく、大袈裟ではなく 蕎麦 でも飲み込むときに喉に引っ掛かる感じでした。

出していただいた 鰻重 の鰻を恐る恐る食べたところ、何ととろけるように喉を通って行きました。

鰻を喉越しで楽しむということは聞いたことが有りませんが(笑)、人間の身体は、ある機能を失うと他の部位が補完するのですね。 正に喉越しで素材の善し悪しが明確に分かるようになったのです。

今年に入り味覚も徐々に回復し、今では八割ぐらい回復したと思っています。

昨日は 喉越し のみならず、最高の鰻重 の味の美味しさも心から堪能しました。

因みにご馳走して下さった方は、今年84歳になり私の母親でもおかしくないご年齢の方ですが、とてもお元気でお一人で国内旅行のみならず、海外旅行にもお出掛けなられるスーパーレディーです。

メールも80歳を過ぎてから始められ、私の大切なメル友の一人です(笑)。最近はツイッターも始められたと伺いました。

昨夜は都内で、69歳で起業して現在注目されている 大型リチウムイオン電池 の製造会社エリーパワーの 吉田社長 ともお目に掛かりました。

今年74歳の吉田社長は、同社を5年間で資本金167億円の会社に成長させ、近い将来株式上場を予定されています。

私の周りには、今年100歳になられる聖路加国際病院の日野原理事長を始めとする多くのお元気且つ第一線でご活躍されている諸先輩方がいらっしゃいます。

そして皆様共通して原点にあるのは 、自分の出来る限りの力を祖国のために捧げたい という気持ちなのです。

皆様に比べたら私などはまだ若輩者です(笑)

しかし、私も天に 新たな命を 与えられた今、祖国日本社会が現在陥っている 閉塞感の打開と日本が本当の意味で国際社会の一員となれるために 微力ながら全力を尽くしたいと思っています。

都倉 亮 について

1953年生まれ。幼少の頃11年ドイツで過ごし、アメリカンスクールに学ぶ。慶大卒後三井物産に13年勤務。その後会社経営を経て現在執筆を中心に活動。日本の素晴らしい面、世界基準に変えねばならない面を長年の海外生活で培った目で発信して行きたいと思います。
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