ペン習字

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今年になって長らく開けていなかった段ボール箱を整理していると、30年前に今は亡き祖母が送ってくれたペン習字の教書が出てきました。

私は当時三井物産に勤務しており、赴任先のベネズエラにから祖母宛てた手紙の返信と共に小包が送られて来ました。



開けてみると祖母からの手紙とペン習字の教書が入っていました。手紙には

『亮ちゃん、お手紙有り難う。貴方が三井物産を代表してベネズエラで国家的事業に勤しんでいる姿はとても嬉しく思います。中略。しかし、貴方の手紙の字を見て私は愕然としました。あの字では、貴方がどんなに優秀であっても人はついて来ません。どうか私の遺言と思って同封のペン習字の教本に従って練習に励んで下さい』

というような内容の手紙でした・・・笑。

祖母のたっての願いなので、ベネズエラにいるときは折を見て練習をしていましたが、帰国してからは忙しさにかまけてその他多くの荷物にまみれ、今回ダンボールを開梱するまで約30年間眠っていたのです。

その教本は基本的な筆の運び方のドリルから楷書、行書、草書のドリル他様々な手紙や文章の書き方などが網羅されており、穴あきリーフレットを出し入れできる4cmぐらい分厚いものでした。

今だったら3-4冊に分かれて販売されているような、ありとあらゆる事が網羅された教本で、当時の祖母の思いが理解出来ます。

思い立ったら吉日

早速ペン習字の練習を開始し始めました・・・笑。

私は起床時間が大体4時頃なので、4時半から5時半ぐらいまでの間はペン習字の練習の時間に充てています。

6月からは朝日新聞の『天声人語』を毎日写し書きノートに書き写していますが、お陰で自分ではペン運びが大分スムーズになってきたように思います。

人間面白いもので、あることを真剣にやっていると、それをサポートしてくれる人が現れるものです。

私の場合も、高校時代からの友人の奥様が日本を代表する書道家で、何とその奥様が私に要所要所でアドバイスをして下さる事になったのです。

本来は書道の先生たちにしか教えない立場の方なのですが、特別に弟子の末席に加えて頂きました・・・笑。

師匠の作品に少しでも近づけるように日々練習を続けていますが、少しずつ筆運びがスムーズになって行くのが楽しくてしようがありません。

今までパソコンで書いていた手紙も、今はお礼状や送付書的などは手書きで書くように心掛けています。

30年前に祖母から送られてきたペン習字の教書は、義務感で練習をしていたときは長続きしませんでしたが、自分で問題意識を持ってやると楽しく進みます。

好きこそ物の上手なれ 

という格言はとても好きな格言で、私は人間は好きなことをやるか、やっていることを好きになる以外に上達の道は無いと言う考え方の信奉者です。

私は独立起業してから病気になるまでの21年半、毎朝五時に起床してトレーニングをしてから出社していました。

私のそういう生活習慣を人は、修行僧みたいだなどと言って、さぞかし私が強い意志力に基づいて行っているのだと思っているようでした。

しかし、やっている本人は別に歯を食いしばってやっている訳ではなく、好きで楽しいからやっているのに過ぎなかったのです。

好きなことをやって心身が疲弊して過労死をする人間はいないと思います。

自分の好きなことをするか、自分のやっていることを好きになる。

好きこそ物の上手なれ

今の時代に必要な言葉であり、これからの日本社会を生きていくための重要なキーワードだと思います。










都倉 亮 について

1953年生まれ。幼少の頃11年ドイツで過ごし、アメリカンスクールに学ぶ。慶大卒後三井物産に13年勤務。その後会社経営を経て現在執筆を中心に活動。日本の素晴らしい面、世界基準に変えねばならない面を長年の海外生活で培った目で発信して行きたいと思います。
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ペン習字 への2件のフィードバック

  1. 大間知 総一郎 のコメント:
    返信したメールと重複しますが、改めてブログを読み出すと貴君の個性が溢れ出て、面白くてたまりません。私の亡父も書道家ではありませんが、字は抜群にうまく、私が大人になっても、お前は字が下手だと言われ、同じようにペン習字の本を私にやれと命じました。晩年は、墓石の裏の建立者名も自分の書いた字体を彫らしたり、卒塔婆を5本も自分で書いたりして、納骨の際坊さんも驚いていました。手紙を自筆で書くと文句を言うので、最後は全てパソコンにしましたが・・・最近、結婚した娘の父親に自筆で手紙を出すのに苦労し、自分も少し練習しようかと思っています。
    • 都倉 亮 のコメント:
      師匠の言葉によると、大切な事は綺麗に見せようとしないことだそうです。また、実際の字の部分より字が書いてある紙の白い部分の方がより大切とのことですが、 『一芸に秀でた人の言葉』 奥が深くて意味がまだ分かりません(笑)

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