変えられるのは今の自分だけ

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奥様を癌で亡くされた方とお話しする機会がありました。

とても愛妻家の人でしたので、その悲しみたるや想像を絶するもので、

『自分が代わってやりたかった。』

としきりに言いながら涙していました。



私も2008年にレベル4の癌が発見され、放射線治療、抗癌剤治療、手術と癌の三大治療を全て受けましたが、私はこうやって『新たな命』を与えられたのに対して、癌のレベルとしては私より軽かった人達が次々と他界していく現実をこの三年間多く見てきました。

今回の病気も含めて自分の半生を振り返ると、『論理整合性』を人生の中で重視し、行動の指針としててきた私にとっては、これまでの半生は納得できない事の連続でした。

また、世の中は自分の力でどうにでもなるという『傲岸不遜』な考えで生きてきた私ですが、大自然の大き未知なる力の下に於いては、『自分の力などは芥子粒の様なもの。
その中で出来る限りの事をして、後は未知なる力に委ねる』という事を実感できた時に、肩の力が抜け、この歳になって初めて人生に対して背伸びせずに向かい合えるようになった気がします。

ゴルフに例えれば、それまでのガチガチのスウィングから肩の力が抜け、スムーズなスウィングが出来るようになったとでも言うのでしょうか?

現在毎朝『ワクワクして起きられる』のもそれまでの人生の中で私の両肩に圧し掛かっていた

『本来人の力ではどうしようもない事を自分の力で変えようともがいていた』

部分を降ろすことが出来たからでしょう。

先人の言葉を借りれば

『人事を尽くして天命を待つ』

ということになるのでしょうが、悟りに基づいた古今東西に残されている先人の言葉は、自分が実感すると非常に身に染みます。

そして、悟りと言うものは人生のベーシックな事が実感できた時のことを言うのではないか、とおぼろげながら思います。

私自身、心身ともにどん底の状態から立ち直る過程で、

『過去と自分以外の人は変えられない。変えられるのは現在の自分だけ』

という、先人の言葉を実感できた時に生きる事がとても楽になった気がしました。

奥様を癌で亡くされた方にも

『過去と自分以外の人は変えられない。変えられるのは現在の自分だけ』

という言葉を送らせて頂きました。

都倉 亮 について

1953年生まれ。幼少の頃11年ドイツで過ごし、アメリカンスクールに学ぶ。慶大卒後三井物産に13年勤務。その後会社経営を経て現在執筆を中心に活動。日本の素晴らしい面、世界基準に変えねばならない面を長年の海外生活で培った目で発信して行きたいと思います。
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